雑記⑲

ちょっと思い出してみると⑤

夢のような小学校での先生生活が終わりました。するとすぐに地元の中学校からお誘いの電話がありました。

ところが、指導教科は「英語」。中学一年から英語に苦しみ、大学まで引きずった超苦手な教科です。ご丁重にお断りしました。

その後、何度も熱心にご連絡を受けて、「苦手な私だからこそ教えられる英語もあるはずだ!」と怖いものなしだった私は、引き受けることにしたのでした。

この決断がその後の私の人生を変えることになるとは思ってもいませんでした。

赴任して驚きました!
窓ガラスがなかったのです!私が赴任する1、2週間前に何者かによって、校舎の窓ガラスがすべて割られていたのです。

「校内暴力」という言葉をご存じでしょうか?

大学で私と同じく教員を目指す友人がいました。彼は、3回生になり「教育実習」を頼みに、大阪の母校である中学校へ行ったのです。その時に恩師がこう言ったそうです。

「前を向いて話すときは大丈夫だけど、黒板を向いたら何が飛んでくるかわからんぞ!」

こう脅された友人は、「教育実習」あきらめ、それまで頑張って取った単位を捨てました。

都会で火が付いた「校内暴力」は、くすぶりながら広がり田舎の中学にも飛び火していたのでした。

能天気だった私が、初めて理想と現実のギャップを知るとともに、社会人としての洗礼を受けることになりました。

いきなりの先生には限界があります。苦悩の日々が始まりました。