大阪府教育委員会に物申す!⑦

今春の入試結果が発表になりました。

一つは、大阪府教育センターによる「府立高等学校合格者の学力実態調査」です。標本調査ではありますが、各テストを受験し合格した生徒の教科別平均点が公表されました。

今春のテストは、コロナ禍での長期に及ぶ臨時休校を受け、入試の出題範囲が削減されました。その結果、問題が易しくなり平均点が上がった教科が多かったようです。

特に図形の分野で円周角や三平方の定理が省かれた数学への影響は大きく、数学のC問題の平均点は、昨年と比べ20点近く上がっています。また、理科も易しかったことが分かります。

次に、大阪府教育委員会が公表した「入学状況概要」によると、英語資格活用者は、ついに2千人を超えました。

以前から申し上げているのは、この状況を把握していながら、何も手を打たない教育委員会が不思議でならないのです。

北野高校受験者の79%、天王寺高校受験者の65%、茨木高校受験者の58%が、英検2級以上の資格を活用して受験しています。

北野高校に合格するには、英検2級が必須になっているのです。北野高校を目指す生徒たちですから、英語のC問題は60点取れると仮定しても、保証する72点との差は大きいです。ボーダーライン上には多くの生徒が並んでいることでしょう。また、以前にも述べましたが、英語を除いた4教科に力を入れて追い込みできるのですから、英語以外の教科にも大きく影響しています。

教育委員会の皆様方、まだお判りいただけませんか?

英語の資格活用そのものを否定しているのではありません。活用のしかたが間違えているのです。

読替率が高すぎるのです。それで魅力を感じた受験生が資格取得に走る!大変なことになっています。

この影響は、上位生だけでなく中位の生徒にも及んでいます。受験勉強よりも英検対策に励む受験生が急増しています。

この結果、資格も取れないまま、学力も上がらないまま受験し悲惨な結果を迎える生徒が増えています。

もっと言わせていただきます!

本当の話かどうかは分からない、人づてに聞いた話ですが、あえて申し上げます。

英検取得に受験生を扇動する大手塾のお話です。早期に英検2級を取得すれば合格に近づきますが、受験まで半年以上英語から遠ざかります。

この結果、高校入学後、英語の授業についていけない生徒が出ているというのです。

これを聞いた大手塾は、「結構なことだ。高校入学後も英語の指導を受けに通ってきてくれる!」

どうか受験生をもてあそぶのだけはやめてください!