大阪府教育委員会に物申す!④
もう一つこの現状をハッキリと裏付ける数字があります。
資料の一番下にあるオレンジの折れ線グラフです。
英語資格活用受験者数の青の棒グラフが急激に伸びる中、オレンジの折れ線は、逆に極端な右肩下がりを続けています。
これは、到達者の割合を示したものです。到達者とは80%、72点の保証点以上を入試でとった生徒の割合です。なぜ、年々保証点を上回る生徒の割合が減っているのでしょうか?
英検2級が易しくなったのでしょうか?
それとも、高校入試問題が急に難しくなったのでしょうか?
2017年度が47.7%、約半分の生徒は保証点以上の点数を入試でとっていたのに、昨年は、12.4%に下がっています。
明らかにおかしいですよね!もちろん、毎年入試問題が違いますから、その年の問題の難易度によって多少の変化はあります。しかし、一番上の合格者の平均点を見ると、こんなに減少するほど入試問題は難しくなっていないのが分かります。
資格を取った時点で英語には時間を割かない。他の4教科に集中する。特に理社は共通問題で受験生全員が同じ問題を解きます。だから易しいのです。追い込みに力を入れれば、上位生は満点が目指せます。
こんな入試制度に惑わされ、英検を受験する生徒が増えています。喜ばしく思っているのは、英検と資格取得に仕向ける塾でしょうか。
もういい加減にしてほしいのです。
4技能をバランスよく指導する→その成果を問う入試にしたい→でもスピーキングのテストの実施は難しい→だったら代わりに4技能資格試験を使えばいいじゃないか!
こんな発想で、英語資格試験の活用が広がっています。
何が問題なのか?入試は変わっても、学校の授業は変わっていないのです。いつもそうです。先に入試が変わってから、授業がそれを追いかけていく。渦中の生徒たちはたまったものではありません!!
大阪府教育委員会様 あなたが出した数字を真剣に読み解いてください。誰が見てもおかしなことが起こっています。すぐに廃止してください!