雑記④
期末テストの時期を迎えて、先週と今週は日曜も塾を開けました。
先日、中2の生徒からこんな質問を受けました。
「電圧計は、なぜ回路に並列につなぐんですか?」
授業では、電流計は回路に直列に、電圧計は回路に並列につなぐと教えます。ほとんどの生徒は、そうなんだと知識としておぼえます。
なぜ並列につなぐのか、直列につなぐとどうなるのか?
電流計はどうして直列につなぐのか?
考えると、疑問はさらに広がるはずなのです。
この質問を受けた時、私は心の中でニンマリしました。こんな質問を待っているのに、最近はしてくれない!
こんな質問には、その子にどう説明すれば分かりやすいかを考え、ネット等で調べた上で丁寧に答えるようにしています。
これからの学校教育は、知識だけでなくこういった疑問を持ち、それを解決していく力を育てようとしています。なのに、逆行するかのように知識としてとどめて、それ以上の関心を示さない子供たちが増えています。まるで考えることを放棄しているかのように…。
教える側が楽しく教えようと努力していないからでしょうか?
もっと時間をかけて、ゆとりを持ち教えられたらとも思います。
小学生A君は、昨年入塾した頃は、いつも問題のオウム返しをしていました。設問の意味を理解できないのか、こちらの質問をもう一度自分の中に落とし込むために質問をそのまま返してくるのです。
問題をかみ砕き、易しい例を示しながら授業を続けていると、半年が過ぎる頃からオウム返しの回数が減り、計算力もついてきました。それが自信になり、今ではつまずくことも少なくなくなりました。
自分に落とし込む、自分で考える。こんなことが出来るようになったからだと思っています。
先日A君に「算数楽しい?」と尋ねると、
即座に「ウン!」と返ってきました。
こんな子供がいると、まだしばらくはこのまま塾を続けようと思います。
誰もが問題を解決したいと考えるはずです。そこで出てくる疑問。そしてその疑問はさらに広がるはずなのです。
そして、疑問が解決できた時、問題が解けた時、達成感や満足感を得るのだと思います。
この感覚を持ったことがないからか、疑問にも思わないからか、のっぺらぼうな顔で授業を聞く子供たちが増えています。