学歴主義の崩壊!

先日、某難関国立大卒の方から「本当の勉強、勉強のやり方を知ったのは、中学でもなく、塾でもなく、高校でもなかった。それは予備校の自習室だった」という塾にとっては耳の痛いお話を聞きました。

否定などする気はなく、確かにそうなのであれば今の学校教育や民間教育そのものに大きな問題があるのだと思った次第です。

先日ネットで見たカナダの大学の経済学で取り上げられた日本の貧困についての記事が気になっています。

「日本の貧困者は薬物もやらず、犯罪者の家族でもなく移民でもない。教育水準が低いわけでもなく、怠惰でもなく勤勉で労働時間も長く、 スキルが低いわけでもない。世界的にも例の無い、完全な「政策のミス」による貧困だ」

貧困の理由を取り沙汰するつもりはありませんが、大学卒の日本人の質が落ちたのかもと考えたのです。

高度経済成長を支えた日本の企業戦士は、真面目で勤勉で、優秀であったことでしょう。この結果、会社は大きくなり、莫大な利益をもたらしました。しかし、残念だったのは、その功績に見合うだけの対価をもらってこなかった。それでも経済成長によって少しずつ給与は上がっていったので貯蓄もしながら暮らせたわけです。

ところが、現在のような低成長期になると、当然企業は給与を上げることを渋る。もともと低かった賃金が上がらないのですから、貧困に陥るのは当然なのです。

大学は、一部を除いて推薦で入れる時代になりました。それほど苦労することなく、なんとなく入れるようになり、大学生の質が落ちた。

もちろん、昔も質の悪い大卒はたくさんいました(私もそうです)。ですが、半分が大学に進学している今、その割合が増えたのだと思います。

こうなると、企業は学歴主義を捨て能力主義に変わらざるを得ない。仕事のできる人材が欲しい。当然のことですが、学歴は問わない。

政策の失敗は、教育行政の失敗にもあるのだと思っています。